(ご紹介が遅くなったものですが……)
ミュージカル『ALTAR BOYZ(アルターボーイズ )』が東京・新宿FACEで上演されました。出演される東山義久さんに、作品に対する思いやコロナ禍で感じたことを取材しました。
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演じる予定だった『ミス・サイゴン』のエンジニア役は)僕もやりたかったですよ。22歳からダンスを始めて、ちょうど20年ぐらい経ちますが、最初の頃は、舞台に立つために上手くならないと、とかいろいろな舞台に出てスキルや経験値をあげないと、とか、そういう思いの連続で、この舞台の世界をやってきたような気がしていて。
自分では周りのことを考えているつもりではいたんですけど、まさか自分の生きている間に、やろうとしていた舞台が倒れるとか、お客さんが劇場に来られないとか考えたことがなかった。だから、今まで舞台が当たり前にあったこと自体が有り難いと思ったし、これまで調子に乗ってやっていたのかな、なんてね。そんなことをもう1度考えさせられた1年でした。
いち舞台人として、何を伝えていくべきなのか。自分のことばかり考えていたけど、どうしたら人のためになるか。スタッフやキャストやゲストがどうしたら喜んでくれるか。考えるようになりました。
一つひとつが奇跡の連続で、今の舞台の世界は成り立っているし、その奇跡を僕もその一員として繋げていかないといけないんだなと思うんです。
今回で『アルターボーイズ』は6回目なんですけど、その気持ちが変わっただけでも、出てくるものや見えるものは多分変わってくる。それは、僕だけではなく他のメンバーも多分そうだと思うので、1回1回の舞台をありがたいことだっていう気持ちで捉えていきたいですね。生きている僕たちが、この仕事をしている僕たちが、コロナをどういう風に乗り越えて、次また進んでいくか、伝えていかないといけないとも思います。
・ぴあ「東山義久「大切な仲間がいる」― ミュージカル『アルターボーイズ』、“レジェンド”が4年ぶりに復活!」(Yahoo!ニュースにも転載)
五月女菜穂